サラリーマンが副業投資するなら積立NISAと不動産投資どちらがおすすめ?

NISA
現在の日本では、老後2000万円問題など、老後の貯蓄をはじめ資産形成に不安を持っている方が多いのが現状だと思います。
そんな中、銀行に預金しておいても自分のお金を増えないのは周知の事実。
そこでこの記事では、自分の大事なお金を貯蓄ではなく投資に回すとしたら、積み立て
NISAと不動産投資どちらがよいかについて徹底解説していきます。

積立NISAとは

そもそも積立NISAとは、少額投資非課税制度のことで、長期の積立・分散投資で資産形成を後押しするために国が設けた制度です。
少額の言葉のとおり、年間最大40万円まで、期間にして最長20年間にわたって利益に対する税金が非課税になるという仕組みです。

積立NISAのメリット3つ

①利益をそのままもらえる

積立NISAは、年間40万円、最長で20年間まで間、積立NISA対象の金融商品から出た利益が非課税になる制度です。

例えば、通常、年間に100万円の利益がでた場合には、約20万円が税金としてとられてしまうわけですが、この積立NISAを利用してでた利益に関しては一切の税金はかかりません。

②自分にあったペースで積立できる

積立NISAには、年間40万円、最長20年という上限があるものの、月に1,000円から投資することが可能です。
つまり最初に月1万円を積み立てていたものが、月々の出費が多くなってきたから、NISAの積立て額を減らしたいという時でも、臨機応変に積立額を変更することができるのです。

③必要な時にいつでも引き出すことができる

積立保険などを契約している方などはお分かりだと思いますが、ある一定期間が経過する前に解約をしてしまうと、手数料の分、積立てた金額よりもかなり目減りしてしまい、解約できないなんて事態に陥るケースもあります。

一方、積立NISAに関しては、手数料が無料であり、いつでも自分の好きなタイミングで引き出すことが可能です。

積立NISAのデメリット2つ

①損失を出した場合に、利益と相殺できない

通常であれば、A株で100万円の利益がでて、B株で100万円の損失を出した場合、利益を相殺することにより、利益にかかる税率を回避することができます。

しかし積立NISAで損失がでた場合は、利益と相殺することができません。
つまり先ほどの例で、損失が積立NISAでの損失であった場合、利益100万円には税率が20%がかかるため、実質80万円の利益になり、通算して-20万円の損失となってしまうわけです。

②選べる投資商品が限られている

積立NISAで投資できる商品は、国が定めた基準を満たす投資信託のみとあらかじめきめられています。つまり自分が決めた個別銘柄に集中的に投資したい。と考えている人には向かない性質になっています。

積立NISAに向いている人

①投資経験が少ない人

投資経験が少ない人は、個人の裁量で株の売買をしても損失を出す可能性の方が高いです。
その理由として、自分の判断を過信し、一度に大きなリスクをとりすぎることがなどが挙げられます。
しかし積立NISAでは毎月コツコツ投資することで、ドルコスト平均法の原理が働き、初心者でもリスクに強い投資をすることができます。

②投資に使う時間がない方

普段仕事で忙しい人は、自分で投資する企業などを分析している時間などないことでしょう。
そのような人であっても、一度投資するインデックスファンドを選定すれば、後は自動的に毎月積立てくれるので、投資に時間を割くことなくしっかり投資することができます。

積立NISAに向いてない人

①マイホームの購入で住宅ローンを組む人

マイホームの購入を考えていて、ローンを組む予定の人は、積立NISAに向いてないと言えるでしょう。
その理由は、積立NISAはもちろん投資ですので、利益になる場合も逆に損失を抱えこむ場合ももちろんあります。
しかし住宅ローンに関しては毎年、未返済額に対して金利がかかり、確実に負債を生み出しています。
その返済額を少しでも減らす為に自分の資産を優先的に隔てる方がよいと言えるでしょう。

すぐに大きな利益を得たい人

投資ですぐに大きな利益を出したいという人は、積立NISAに向いていません。
すぐに大きな利益は得たい人は、良いと思った投資先に集中的に大きな額を投資することで利益を得る投資スタイルである場合が多いため、積立NISAよりも通常のNISAの方が適していると言えるでしょう。
しかしこのような投資スタイルはリスクも比例して大きくなります。また集中的に投資したからと言って利益がでるかはまた別問題です。

不動産投資とは

不動産投資には不動産を購入し、それを他人に賃貸することで利益を得るインカムゲインと、購入した不動産を購入額よりも高く売却することにより、利益を得るキャピタルゲインの2つがあります。
ここでは主にインカムゲインをベースにお話いたします。

不動産投資のメリット3つ

①レバレッジ効果を利用することができる

普通の人であれば、2,000万円するマンション1部屋を一括払いできる人はいません。従って、銀行に融資を受けるのが一般的です。
つまり、現実には2,000万円を払う現金をもっていないのにも関わらす、2,000万円分の不動産が生み出す収益を手することができます。
これがレバレッジ効果です。
もちろんこのレバレッジ効果を利用するためには、銀行の融資を受けなければならないため、安定した収入があるなど銀行が定める一定の条件をクリアしなければならないのはいうまでもありません。

②節税効果を得られる

不動産投資には、減価償却費というものがあり、これを所得から差し引くことで、節税効果を生み出すことができます。
例えば先ほどの例で、2,000万円のマンション1Rを購入した場合、1年あたりの減価償却費は2,000万円×償却率0.022=44万円。となりこれを確定申告の際に所得から差し引くことができ、その分節税効果を得ることができます。

③生命保険の代わりになる

不動産投資は基本的にローンを組んで行います。その際に銀行から団体信用生命保険にはいることが条件となっています。
この団体信用生命保険とは何かというと、その不動産の契約者が亡くなった場合に、その不動産の残債を払う必要が無くなるという保険です。
つまりその瞬間からローンの返済に隔てていた家賃収入がすべて、収入に変わるわけです。
このように不動産投資は、残された家族にとって生命保険と同じ効果を得ることができるわけです。

不動産投資のデメリット3つとその対策

空室になる可能性がある

いうまでもなく不動産は人に貸して、はじめて利益になります。
つまり、借り手が見つからなければ、その不動産による収入は途絶えてしまいます。
先の例で挙げたマンション1部屋の投資であれば、空き室リスクもそこまで高くないでしょうが、マンション1棟やアパート1棟など、大きく投資をすればその分空き室リスクも比例して増えてしまいます。

空室リスクへの対策としては、投資をしようとしている地域の賃貸に対する需要と供給事前に調べておくことが重要です。
無難なところでは言えば東京23区の駅近物件は今後を需要が衰えることはありませんので空室リスクは気にしなくていいでしょう。
また購入後の不動産管理会社なども新規入居に力を入れているしっかりとした管理会社選びも重要になってきます。

金利リスク

不動産を購入するにあたって、銀行から融資をうけるわけですので、当然のことながら住宅ローンに対する金利リスクが発生します。
したがって、金利分の費用も必然的に発生するため、想定よりも割高になることが多いです。

金利リスクへの対策ですが、固定金利を選択するのが無難です。
変動金利を選択した場合は、金利の上昇に伴い、返済する額が大きく左右されることとなります。
そのため、固定金利を選択した方が、事前に立てた返済プランに沿って返済することが可能です。
また、金利による返済額を多くしない為にはなるべく頭金を多く払うことや、大きな収入が入った場合には、貯金に回さずに返済に隔てるなどして、なるべく早く返済するという意識が重要です。

価格変動リスク

今の時代、不動産投資と聞くと、家賃による収入をメインに考えがちですが、売却による利益を無視して投資をすると、その不動産を売却した時に大きく価値が下がっていて、トータルでみると、ほとんど利益にならなかったということになりかねません。

価格変動リスクへの対策としては、価格変動リスクについても空室リスクの時と同様に、今後価値が上がりそうな場所をリサーチしてから投資をする必要があります。
また価値が下がりやすい不動産は、老朽化が進んでしまったりした物件であることが多いため、築年数なども考慮する必要があるでしょう。

不動産投資に向いている人

勤勉な人

不動産投資は、不動産を購入する前は、その物件がある地域の賃貸に対する需要を調べて将来性を分析したり、購入後でも、新規入居者を獲得するために対策を講じたりする必要性がでてきます。
つまり不動産投資とは買って終わりではなく、不労所得と言われながらも、能動的な行動が求められるものなので、勤勉な人ほど不動産投資に向いていると言えるでしょう。

長期的に将来を俯瞰してみれる人

不動産投資は、家賃収入で住宅ローンを返済すればおわりではなく、その他にも、デメリットで挙げたような様々な要素が絡み合ってきます。
それらすべてを計算し、リスクヘッジもしっかりとしたうえで、利益を出せる見通しが出せる人が不動産投資に向いていると言えるでしょう。

不動産投資に向いていない人

リスクを負いたくない人

不動産投資のリスクは事前に調べることができるとはいえ、突然おとずれるものです。
将来的に必要なお金があり、不動産投資のリスクによりそのお金が脅かされてしまうという人は、あえて不動産投資でリスクを負う必要はないでしょう。

副業に時間を割けない人、めんどくさがりな人

これはメリットの逆ですが、不動産投資は、買った後より、買う前のリサーチの方が重要といいます。
自分でリサーチする時間がない人、リサーチがそもそも面倒な人は不動産投資には不向きであるといえるでしょう。